塾の電話対応マニュアル・例文|用件別トークと取りこぼし対策

塾の電話対応マニュアル・例文|用件別トークと取りこぼし対策

塾の電話対応マニュアルは、用件別の例文と「聞く項目・折り返す担当・回答期限」をセットにすると使いやすくなります。体験、料金、他塾との比較、欠席・振替、苦情の入口を分け、アルバイト講師が案内できる範囲を決めましょう。生成AIには教室の決まりから下書きを作らせ、個別料金・合否の見込み・返金は人が確認して答えます。

この記事で分かること

  • 用件別のトーク例を使い、受付から引き継ぎまでの言葉をそろえます。
  • 聞き取りメモと不在着信の確認担当を決め、未対応の連絡を確認する運用を作ります。
  • AIには個人情報を渡さず、教室規則からマニュアルの下書きを作らせます。
田島 一樹

監修者
株式会社AI-LEAP 代表取締役
田島 一樹

雑貨ブランド(D2C)と陶磁器メーカーの開発・集客を支援|大手人材サービス企業のエンジニア向けAI研修を担当

顧客管理などの業務アプリを、初回の打ち合わせから動く画面で設計し、現場の使い方に合わせて仕上げる進め方が強み。Instagram・公式LINEの運用を売上データとつなぐ集客支援も行う。自社の顧客管理・日程調整の仕組みもAIで内製し、毎日使っている。

学習塾・個別指導塾の電話対応でAIを使いたい方へ

こんなお悩みはありませんか?

  • 体験や料金の問い合わせへの答え方が講師ごとに違い、受付の言葉をそろえたい
  • 授業中に出られなかった電話の確認担当が曖昧で、折り返しの対応状況を追えない
  • 教室の規則からAIで電話マニュアルを作りたいが、個人情報の扱いに迷っている
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目次

塾の電話対応は用件別の例文と折り返しルールをそろえる

入塾を検討する保護者からの電話では、その場で説明できる内容と確認が必要な内容を分けます。詳しく答えられないときも、次に誰がいつ連絡するかを伝えれば、問い合わせを引き継げます。売上につながる入口を整えるためにも、話し方と対応状況を一緒に管理しましょう。

以下は学習塾・個別指導塾向けに作成した運用案とテンプレートです。実在の教室の事例や保護者の発言ではありません。[ ]内は自塾の承認済み情報に置き換えて使ってください。

塾の問い合わせ電話の用件 受付トークの入口 聞くこと・次の対応
体験の申込 「体験授業のご希望ですね」 学年・科目・目的・希望日時を聞き、空き枠を確認
料金だけ知りたい 「ご希望の学年と受講回数を伺えますか」 承認済みの料金表で授業料と別途費用を案内
他塾と比較中 「どの点を比べていらっしゃいますか」 指導形式・時間・費用など、自塾の確定情報を説明
欠席・振替 「お休みされる授業の日時を伺えますか」 生徒と授業を照合し、振替規則と空き枠を確認
苦情の入口 「お話を伺い、教室長へ引き継ぎます」 起きたこと・希望・緊急性を聞き、折り返し日時を確認

共通の受け方は「教室名と受付者を名乗る→用件を聞く→必要事項を確認する→案内または引き継ぐ→約束を復唱する」です。電話機のそばにはこの順序と用件別の表を置き、詳細な料金表や振替規則の参照先を添えます。

全国学習塾協会の自主基準実施細則は、費用の内訳・総額や体験の条件などの表示を定めています。協会の自主基準として参考にし、電話用の原稿にも費用と利用条件を落とし込みます。出典全国学習塾協会の自主基準実施細則

用件別トーク・担当と期限の記録・教室長の確認をそろえる
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塾・習い事教室で困りごとが出やすい4つの場面のマニュアルを、[ ]を埋めればそのまま講師に渡せる形にまとめました。生成AIで埋める依頼文とWord版つき。

  • 電話対応(聞き取りメモ・用件別のトーク例)とクレーム一次対応(受付の型・記録票)
  • 新人講師の研修マニュアルと初日〜1か月のチェック表、生徒ごとの引き継ぎシート
  • 生成AIでひな形を埋める依頼文4つと、講師が守る最小限のルール

塾の電話対応トークは5つの用件と受付後の仕事に分ける

5つの用件別トークと、メモ管理・AI下書きの7項目

下表の順でマニュアルを組み立てます。文例はすべてコピーして調整するためのテンプレートです。AIへの依頼文も、実際の電話記録を入れずに使います。

仕事 できあがるもの 人が確認する点
体験の受付 希望を聞くトーク 体験条件・空き枠・予約確定
料金の案内 費用を分けた説明文 料金表・適用条件・個別総額
比較相談 比較したい点を聞くトーク 自塾の指導内容・合否の見込み
欠席・振替の受付 受付と承認を分ける文例 対象授業・規則・例外対応
苦情の受付 教室長への引き継ぎ文 緊急性・事実・返金などの回答
メモと不在着信の管理 受付票・留守電文・確認表 担当・期限・対応完了
AIによる下書き 教室規則を反映したマニュアル案 原本との一致・表現・承認版

※効果は事業者により異なり、成果を保証するものではありません。

体験の申込は学年・目的・希望日時を聞き、予約確定を分ける

体験の問い合わせでは、教室側の説明を続ける前に希望を聞きます。定期テスト対策か、受験準備かなど、学習目的を確認しましょう。学校名は教材や授業内容の調整に必要な場合に聞きます。

✎ AIへの依頼文
【体験受付のテンプレート】
お電話ありがとうございます。[教室名]、受付の[担当者名]です。
体験授業をご希望ですね。学年とご希望の科目を伺ってもよろしいでしょうか。
今回、どのような学習のご相談をご希望ですか。
ご希望の曜日や時間帯はございますか。
体験の費用と受講条件は[承認済みの体験案内]のとおりです。
空き状況を確認し、[担当者]から[日時]までにご連絡します。
折り返し先と、お電話のつながる時間帯を伺えますか。

できあがるもの
体験希望から日程確認までの受付トークです。確定後に案内する持ち物・来室場所も別欄にまとめます。

注意点
希望日を聞いた段階と予約が成立した段階を分けます。受付者が予約を確定できる条件を教室長が決め、確認待ちの場合はその状態を伝えてください。

料金だけ聞かれたら、授業料と別途費用を分けて答える

料金の質問には、先に質問の範囲で答えます。学年・科目・受講回数など、金額の確認に必要な条件だけを聞き、面談や連絡先の提供を回答の条件にしない運用にします。

✎ AIへの依頼文
【料金案内のテンプレート】
料金についてですね。ご希望の学年と、週の受講回数を伺えますか。
[条件]の場合、承認済み料金表では授業料は[税込月額]です。
別途、[入塾時の費用]と[教材費・管理費など]が必要です。
[講習などの費用]は[適用条件・徴収時期]をご案内します。
割引や個別の合計額は教室長が条件を確認してお答えします。
折り返しをご希望でしたら、ご連絡先とご都合のよい時間を伺います。

できあがるもの
月額・初期費用・その他の費用を分けた説明文です。料金表の有効日もマニュアルに記載します。

注意点
空欄の費用を受付者が埋めず、人が料金表と照合します。電話で税込金額を案内するのは分かりやすさのための運用案です。国税庁は口頭で伝える価格を総額表示義務の対象外と説明しています。出典国税庁「総額表示」の義務付け

他塾と比較中なら、比較したい点から自塾の説明につなぐ

「ほかの個別指導塾も見ています」と言われたら、授業の進め方、通える時間、費用など、保護者が比べたい点を聞きます。受付者は自塾で確認できる内容を案内します。

✎ AIへの依頼文
【比較相談のテンプレート】
ほかの塾もご検討中なのですね。特に比べたい点はございますか。
当教室の[指導形式・授業時間・費用]についてご説明します。
[教室長が承認した説明]です。
志望校への見込みや具体的な学習方針は、担当者がお話を伺ってご相談します。
体験をご希望でしたら、ご希望の科目と時間帯を伺います。

できあがるもの
比較の軸を聞き、自塾の説明へ進むトークです。教室長が承認した指導形式や面談の案内を添えます。

注意点
合否の見込みは人が確認して答えます。協会の自主基準でも、生徒の将来を保証する表示は制限されています。受付トークでは合格や成績の向上を言い切る表現を避け、確認できる指導内容を伝えます。

欠席・振替は、欠席の受付と振替の承認を分ける

在籍生の連絡では、教室内の台帳で生徒と対象授業を照合します。通常授業と季節講習を取り違えないよう、日付・時間・科目を復唱してください。

✎ AIへの依頼文
【欠席・振替受付のテンプレート】
お休みのご連絡ですね。生徒のお名前と授業の日時・科目を伺えますか。
[対象授業]の欠席を承りました。
振替をご希望の場合は、教室の規則と空き状況を確認します。
ご希望の曜日・時間帯はございますか。
振替の可否と候補日を確認し、[担当者]から[日時]までにご連絡します。
確認が終わらない場合も、同じ期限までに状況をご連絡します。
現時点では、ご希望をお預かりしている状態です。

できあがるもの
欠席を受け付け、振替希望を引き継ぐ文例です。締切、対象条件、回数、期限、候補枠を確認する欄を付けます。

注意点
実際の受付で照合する氏名や電話番号を、AIへの入力には使いません。欠席理由も必要な範囲にとどめます。病歴など、特に配慮が必要な個人情報の取扱いは人が確認します。

苦情の入口では話を受け止め、教室長の回答につなぐ

授業内容や講師の対応への苦情は、相手の話と希望を整理して引き継ぎます。受付者の推測で原因や解決策を断定せず、事実確認と回答を教室長へ回します。

✎ AIへの依頼文
【苦情受付のテンプレート】
お話を伺います。いつ、どの授業で、どのようなことがありましたか。
ご希望されている対応もお聞かせください。
[伺った内容]ということでよろしいでしょうか。
私の判断で結論を申し上げず、教室長に引き継いで確認します。
[日時]までに[担当者]からご連絡する形でよろしいでしょうか。
確認に時間を要する場合も、同じ期限までに状況をご連絡します。

できあがるもの
苦情の受付、内容の復唱、折り返しの約束までの文例です。申出日時と相手の希望を記録する欄も用意します。

注意点
危険・事故・情報漏えいの疑いは、通常の折り返し待ちにせず、教室の緊急連絡経路で即時報告します。解約の申出も受付時点で記録し、速やかに責任者へつなぎます。教室長からの折り返しを、解約の申出を受け付ける条件にしないでください。

聞き取りメモと留守電の担当を決め、塾の電話の取りこぼしを減らす

電話が終わったら、受付者から対応担当へメモを渡します。「伝えた」で終わらせず、担当者が引き受けたかを確認しましょう。以下は教室内で使う空欄の受付票です。記入後の実メモはAIへ渡しません。

✎ AIへの依頼文
【教室内の電話メモ・テンプレート】
受付日時/受付者:
用件:体験・料金・比較相談・欠席振替・苦情・その他
相手の氏名と生徒との関係/照合情報(必要な場合):
学年/学校(必要な場合)/学習目的:
対象の授業日時・科目(在籍生の連絡の場合):
折り返し先/連絡のつく時間:
案内した内容/相手の希望:
引き継ぐ担当者/担当者の受領確認:
約束した回答期限/経過連絡の期限:
対応状況:受付済み・確認中・連絡待ち・完了
最終対応日時/次に行うこと/完了日時:

料金だけを知りたい相手に、学校名や連絡先まで一律に求める必要はありません。折り返しが必要な場合は「明日の夕方」などの曖昧な表現を避け、担当者の在席時間を踏まえて具体的な日付・時刻を相手と確認します。

授業中に出られなかった電話には、留守電と着信履歴の確認担当を置きます。授業間の休憩時や閉室前など、自塾で実行できる確認タイミングと、担当者不在時の代行を決めてください。

✎ AIへの依頼文
【留守番電話のテンプレート】
お電話ありがとうございます。[教室名]です。
ただいま電話に出ることができません。
折り返しをご希望の方は、お名前、ご連絡先、ご都合のよい時間をお知らせください。
[受付時間・次の確認予定]に内容を確認いたします。

できあがるもの
受付票、留守電の案内文、着信を確認する担当表です。着信ごとに担当と対応状況を残し、重複した折り返しも防ぐ運用にします。

注意点
非通知や折り返し不可の着信、営業電話は区別して記録します。相手の留守電には成績や苦情の詳細を残さず、教室名と連絡のお願いにとどめます。結論が出なくても約束した期限までに経過を伝え、次の連絡日時を相談してください。

生成AIには教室の決まりを渡し、電話対応マニュアルを下書きさせる

プロンプトとは、AIに渡す依頼文です。料金表・時間割・振替規則・体験条件から、生徒情報や講師の個人情報を除いた作業用の写しを用意します。資料には版と有効日を付け、食い違いがあれば人が整理してから渡しましょう。

✎ AIへの依頼文
【AIへの依頼文テンプレート】
学習塾・個別指導塾の電話対応マニュアル案を作ってください。
以下に貼る、教室が承認した決まりだけを根拠にします。

入力する決まり:
・料金表の版・有効日、税込/税別の区分、別途費用、適用条件
・時間割、受付時間、体験条件、予約を確定できる担当
・欠席と振替の締切、対象条件、回数、期限
・折り返しの担当、期限の決め方、緊急時の連絡経路
[個人情報を除いた教室規則を貼る]

体験・料金・比較相談・欠席振替・苦情の順で、
「最初の一言/聞く項目/案内文/人への引き継ぎ条件」を表にしてください。
受付メモの空欄ひな形と、留守電の案内文も作ってください。
料金・合否の見込み・返金の確定回答は作らず、人の確認へ回してください。
元データを変えないでください。
不明点は推測せず「要確認」にしてください。
送信・公開・登録はしないでください。
実在する生徒・保護者の情報や通話記録は使いません。
実在生徒の成績・電話番号・学校と個別事情の組合せは使いません。
練習ケースが必要なら、実在人物と結び付かない番号を付けてください。
不足する教室規則を、本文とは別の確認リストにしてください。

できあがるもの
用件別のトーク表、受付票、留守電文、教室長への確認リストです。「要確認」が残る文は案内に使わず、教室長が埋めてから承認します。

注意点
番号への置換だけで入力の安全性は決まりません。実際の通話記録を加工して渡す運用から始めず、教室規則と空欄テンプレートに絞ります。送信しないという指示に加え、利用する機能や外部連携の設定も人が確認します。

小さく試す4ステップで、アルバイト講師が使える形に直す

STEP
体験受付から始める

教室長が体験条件、予約の権限、折り返し担当を決めます。

STEP
個人情報を除いた規則で下書きを作る

上の依頼文を使い、元の規則と出力を照合します。

STEP
講師同士で読み合わせる

保護者役と受付役を分け、聞き漏らしや言いにくい文を直します。

STEP
承認版を配置して見直す

電話機のそばに置き、担当・期限・未完了の記録から改善します。

小さく始める4ステップ

運用後は問い合わせ、不在着信、折り返し実施、未完了、体験予約を分けて確認します。営業電話を入塾見込みの問い合わせと混ぜず、予約の変化をAIだけの成果と解釈しないことも大切です。

AI-LEAPの無料相談でできること

相談でわかること
・御社の(学習塾・個別指導塾の電話対応)で、最初に自動化すべき業務
・ChatGPTやClaudeなど既存のAIで足りるか、専用の仕組みが要るか
・かかる期間と費用の目安

相談の進め方
・オンライン30分・無料
・当社で実際に動いている画面をお見せします
・秘密保持契約(NDA)にも対応します

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塾講師・アルバイトが電話を受けるときの基本マナー

用件別のトークを渡しても、受け方の基本がそろっていないと、保護者の受ける印象は講師ごとに変わります。塾にかかってくる電話の多くは在籍生の保護者からで、欠席の連絡、面談の日程、費用の質問などが中心です。アルバイト講師は「一次受け」として用件を正確に聞き、教室長や社員へ早くつなぐことを第一にします。保護者から見れば、電話に出た人がアルバイトでも塾の代表です。

以下は、新人講師の研修でそのまま読み合わせられるよう、「受ける前」「受けるとき」「つなぐとき」「かけるとき」の順にまとめたものです。研修全体の組み立ては塾の新人講師研修マニュアルで紹介しています。

電話を取る前に準備すること(電話機・メモ・案内できる範囲)

電話が鳴ってから慌てないよう、勤務初日に次の5点を確認しておきます。特に電話機の操作は機種ごとに違うため、保留のつもりで切ってしまう失敗が起きやすいところです。

  • 電話機の保留・保留の解除・内線への転送を、教室長の許可を得て一度試しておく
  • 電話機のそばにメモとペン、上の受付票、用件別の表を置く
  • 教室の名乗り方と、何コールまでに出るかを確認する(1〜2コールで出る決まりの教室もある)
  • 自分が答えてよい範囲と、つなぐ相手(教室長・社員)、不在時の折り返し担当を確認する
  • 授業中に鳴ったら誰が取るか、取れないときは留守電に任せるかを決めておく

塾講師の電話の受け方|基本マナー7つ

基本マナー やること 理由・ひとこと
① 3コール以内に出る 遅れたら「お待たせいたしました」から始める 待たされた不安を和らげる
② 教室名と名前を名乗る 「お電話ありがとうございます。[教室名]の[名字]でございます」 間違い電話にすぐ気付ける。「もしもし」は使わない
③ 普段より少し明るい声で話す 1トーン高め・はっきり・口角を上げて 電話の声は低く暗く聞こえやすい。一度録音して自分の声を確かめる
④ ながら電話をしない 採点や片付けの手を止めて聞く 聞き漏らしの原因になり、雰囲気も相手に伝わる
⑤ メモを取りながら聞く 誰から・どの生徒の・何の用件・どうしてほしいか 文章で書かず「佐藤・父・木曜英語休み・振替したい」のように単語で残す
⑥ 大事なことは復唱する 生徒のフルネーム・日時・電話番号は必ず 同じ名字の生徒や、番号の聞き間違いを防ぐ
⑦ 相手が切ってから静かに切る 受話器を置かず、フックを指で押して切る 「ガチャッ」という音は怒っているように聞こえる

名乗りは、相手が名乗らなかったときの確認にもつながります。名前が聞き取れなかった場合は「恐れ入ります、お名前をもう一度伺えますか」と聞き直し、分かったふりをして進めないことが大切です。

電話対応でNGな言葉づかいと言い換え(身内に敬語を使わない)

電話では表情が見えないぶん、言葉づかいがそのまま印象になります。新人講師が特に間違えやすいのが、教室長や社員を保護者に伝えるときの敬語です。外部の相手には、上司であっても「さん」や尊敬語を付けずに「教室長の[名字]」と伝えます。講習やコースの社内での呼び名など、塾の中だけで通じる略語も保護者には使いません。

つい言ってしまう言葉 言い換え
もしもし、○○塾です お電話ありがとうございます。[教室名]の[名字]でございます
教室長さんは今いないです 申し訳ございません。教室長の[名字]はただいま席を外しております
了解しました/わかりました 承知いたしました/かしこまりました
ちょっとわかんないです 確認いたしますので、少々お待ちいただけますか
え?何ですか? 恐れ入ります、お電話が少し遠いようです。もう一度お伺いできますか
誰ですか? 失礼ですが、お名前を伺ってもよろしいでしょうか
(何も言わずに保留にする) 担当に代わりますので、少々お待ちいただけますでしょうか

「恐れ入りますが」「お手数をおかけしますが」といったクッション言葉を一言はさむと、聞き返しやお願いが柔らかく伝わります。

保留・取り次ぎ・伝言メモは「誰から・何の件」をセットで渡す

保留は、相手にひと声かけて了承を得てから押します。確認に時間がかかりそうなときは、途中で一度保留を解いて「お待たせして申し訳ございません。もう少しお時間をいただけますか」と様子を伝えるか、折り返しに切り替えます。

取り次ぐときは、担当者に「[相手の名前]様から、[用件]の件でお電話です」と伝えます。保護者に同じ説明を二度させないためです。担当者が不在なら、不在を伝えたうえで折り返しを提案し、折り返し先と都合のよい時間を聞きます。欠席の連絡のように伝言で足りる用件は、最初から伝言として受けて構いません。

次の会話例は、アルバイト講師が欠席の連絡を受けて、振替を教室長へつなぐ流れです。実在の保護者の発言ではなく、研修用に作った例です。

☎ 会話例:欠席の連絡を受ける
講師:お電話ありがとうございます。[教室名]の[名字]でございます。
保護者:いつもお世話になっております。中学2年の佐藤の母です。今日は熱があるので、英語を休ませたいのですが。
講師:いつもお世話になっております。ご連絡ありがとうございます。本日[時刻]からの英語をお休みですね。恐れ入りますが、お子様のフルネームを伺えますか。
保護者:佐藤ゆいです。
講師:佐藤ゆい様、本日の英語をお休みと承りました。振替はご希望されますか。
保護者:できればお願いしたいです。
講師:かしこまりました。振替の日程は、教室長の[名字]から折り返しご連絡いたします。ご連絡先は、ご登録のお電話番号でよろしいでしょうか。
保護者:はい、お願いします。
講師:承知いたしました。どうぞお大事になさってください。[名字]が承りました。失礼いたします。
(相手が切ったのを確かめてから、フックを押して切る)

電話を受けたら、教室長あての伝言メモを残します。受けた時刻・相手・用件・お願いしたいこと・折り返し先・受けた人がそろっていれば、担当者は保護者に聞き直さずに動けます。

✎ 伝言メモのひな形(教室長へ渡す)
[教室長の名字]さんへ
受けた日時:[月/日 時:分]
電話の相手:[生徒のフルネーム]さんの[続柄]
用件:[例:本日の英語を欠席。振替を希望]
お願いしたいこと:[例:振替日程の折り返し]
折り返し先:[登録の電話番号/別の番号] 都合のよい時間:[ ]
受けた人:[名字]

メモは机に置くだけにせず、口頭でも一声かけて、担当者が受け取ったことを確かめます。上の受付票の「担当者の受領確認」欄が、その記録になります。

アルバイト講師が電話で答えてよいこと・つなぐこと

講師が電話のすべてに答える必要はありません。その場の判断で答えると、教室の決まりと違う約束になりがちです。どこまで答えてよいかは教室長が線を引き、研修で伝えておきます。

講師がその場で対応してよいこと 受け付けて教室長・社員へつなぐこと
授業の日時・受付時間・持ち物など、決まっている案内 個別の料金総額・割引・支払いの相談
欠席連絡の受付(振替の確定はしない) 振替の承認や、決まりの例外の扱い
体験授業の希望の聞き取り(予約の確定は担当者) 成績の見通しや、志望校の合否の見込み
自分が担当する授業の様子の簡単な報告 苦情・講師への要望・休塾や退塾の申し出
伝言の受付 他の生徒や講師についての問い合わせ(個人情報のため答えない)

迷ったときは「確認して、[担当者]から[日時]までに折り返しご連絡いたします」と伝えるのが基本です。推測で答えるより、期限を決めて折り返すほうが信頼を損ないません。

注意点
けが・体調の急変・事故・帰宅していない生徒の問い合わせなど、急ぎの電話は折り返し待ちにしません。その場で教室長に代わるか、教室の緊急連絡の手順に従ってください。

講師から保護者へ電話をかけるときの時間帯とかけ方

講師が保護者に電話をかけるのは、欠席の確認、授業の様子の報告、面談日程の調整などです。かける前に「何を伝え、何を決めたいか」をメモにまとめ、静かな場所から教室の電話でかけます。個人の携帯電話から保護者にかけてよいかは、教室の決まりに従ってください。

時間帯は、早朝・夜遅く・食事どきを避け、教室で決めた時間帯(例:平日の[16時〜19時])の中でかけます。入塾時に「連絡のつきやすい時間帯」を聞いておくと、かけ直しが減ります。反対に、保護者や講師の応募者が塾へかける側から見ると、授業が始まる夕方以降は先生が手を離せないことが多く、授業前の時間帯のほうがつながりやすくなります。電話の受付時間は、ホームページと留守電の案内文にも書いておきましょう。

☎ 講師から保護者へかけるときの流れ
1. 名乗る:[教室名]の講師の[名字]でございます。[生徒名]さんの[科目]を担当しております。
2. 都合を聞く:いま2〜3分ほどお時間よろしいでしょうか。
 (難しい場合)では、何時ごろにおかけ直しすればよろしいでしょうか。
3. 結論から伝える:本日は[用件:例 次回の振替日程]のご相談でお電話しました。
4. 決まったことを確かめる:では、[日時]に振替ということで承りました。
5. お礼を言って切る:お忙しいところありがとうございました。失礼いたします。
 (相手が切るのを少し待ってから、静かに切る)

相手の留守番電話には、成績や生活面の詳しい内容を残さず、教室名・名前・折り返しのお願いだけにとどめます。

できあがるもの
新人講師の電話研修で使う、準備のチェックリスト・受け方の基本7つ・言い換え表・会話例・伝言メモ・かけ方の流れです。上の用件別トーク表と合わせて、電話機のそばに置いて読み合わせましょう。

下書き用AIは既存契約・利用枠・データの扱いで選ぶ

ChatGPT、Claude、Gemini、Microsoft Copilotを選ぶときは、教室で管理できる契約と、使いたい作業を比べます。ここでは通常のチャットで文章を下書きする用途を扱います。電話の自動受電や予約登録を導入する手順とは別です。

ツール 下書きに使う機能 利用枠の見方 学習利用で確認する条件
ChatGPT ファイルのアップロード・分析 Plusにも状況で変わるメッセージ上限あり 個人向けは新規会話の学習利用を設定で停止可能。Businessは標準で業務データを学習に不使用
Claude チャット・ファイル作成・Projects 文章長、添付容量、会話長などで利用量が変動 個人向けはモデル改善の許可やフィードバック等の条件を確認。Teamは標準で内容を学習に不使用
Gemini チャット・ファイル読取り 個人向けAI Proは標準より上位の利用枠 個人向けはKeep Activityをオフにし、フィードバックを送らない場合、以後の会話をモデル改善に不使用。対象Workspace契約は別条件
Microsoft Copilot AIチャット・Word等との連携 Microsoft 365 Premiumは上位の利用枠を案内 一般消費者向け、Microsoft 365アプリ内、組織向けを区別。組織向けはプロンプト・応答等を基盤モデルの学習に不使用

無料で試す範囲は、個人情報のない短い教室規則を入力し、体験受付の文例を少量作るところから考えます。利用中の無料枠で作成と修正が収まるなら、その範囲で検証できます。添付や長い会話で上限に当たる場合、継続して多くの改訂を行う場合は有料枠を検討します。

教室として管理する契約が必要なら、利用量とは別に組織向けの条件を確認します。個人向けの有料契約を選ぶだけで、組織向けと同じデータ保護になるわけではありません。既存のWorkspaceやMicrosoft 365を使う教室も、契約の対象サービスとアカウント区分を確認してください。

表は2026年10月19日確認の公式情報に基づきます。機能や上限、データの条件は契約時にも人が確認します。各社の公式ページは末尾の参考資料にまとめています。

電話対応・クレーム一次対応・新人講師研修・引き継ぎ書のマニュアルを、そのまま講師に渡せる形にまとめた無料資料(Word版つき)もお使いください。

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生徒情報を入れず、原本と出力を5つの観点で確認する

安全に使うための5つの確認
CHECK
入力する情報

氏名、電話番号、成績、実際の苦情記録は下書き用AIへ渡しません。学校名と個別事情の組合せなど、人物が分かる手掛かりも除きます。

CHECK
契約と設定

学習利用、保存、閲覧の条件を確認します。学習利用の停止とデータが保存されないことは区別します。

CHECK
原本と版

料金表や振替規則の原本を残し、作業用の写しとAIの出力を別にします。版・有効日・承認者を記載します。

CHECK
表現と権利

利用権限を確認した自塾の規則を使います。外部文章や教材を取り込む場合は、著作権と利用条件を人が確認します。

CHECK
保管と共有

電話メモの閲覧者、保管場所、保存期間、削除担当を決めます。講師交代時にも同じ承認版を使えるようにします。

個人情報保護委員会は、個人情報の入力が利用目的に必要な範囲かを確認することなどを求めています。本人の同意なく個人データを入力し、応答以外の目的で扱われる場合は法違反となる可能性があるため、機械学習に利用されないこと等の確認が必要です。出典生成AIサービスの利用に関する注意喚起

電話メモにも利用目的の特定、安全管理、従業者の監督などが関係します。アルバイトも従業者に含まれます。問い合わせ対応や体験調整などの利用目的を示し、必要な範囲で聞き取ります。教室内で実情報を扱う運用と、AIで空欄の受付票を作る作業を分けてください。出典個人情報保護委員会の通則編

ここまでの内容を、そのまま書き換えて使える形にまとめた資料があります。「塾・教室の運営マニュアル ひな形集」(無料・PDF)をダウンロード →

料金・合否の見込み・返金の最終判断は人が行う

AIには言葉を整える仕事を任せ、人は教室としての回答を決めます。受付者には「承認済み情報を案内する役割」、教室長には「条件を確認して例外や個別金額を判断する役割」を割り当てます。

AIに任せる仕事と、人が決めること
  • AIに任せる仕事:用件別トークの下書き、受付票のひな形、留守電文、規則の不足項目の整理。
  • 人が決めること:料金と返金、合否の見込み、予約と振替の確定、苦情・安全・法令への対応。

契約に関する説明は、電話の文例だけで完結させません。特定継続的役務提供に該当する学習塾の契約には、期間が2か月を超え、契約金の総額が5万円を超えるなどの条件があります。対象の授業や提供場所等も含め、人が適用を確認します。対象契約では契約前後の書面に必要事項を記載します。

対象契約にはクーリング・オフや中途解約の制度があります。返金相談では申出日時と希望を記録し、契約条件と法令を教室長が確認します。月謝払いでも契約の実態を確認してください。出典消費者庁の特定継続的役務提供ガイド・月謝制に関するQ&A

料金改定や講習受付の開始時には、元資料と電話用原稿を同時に見直します。古い原稿を回収し、変更点を講師へ共有してから、新しい承認版へ差し替えましょう。

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塾の電話対応マニュアルと例文で迷いやすい7つの質問

アルバイト講師向けの電話対応例文は、どこまで詳しくしますか?

名乗り、用件の確認、必要事項、案内できる範囲、引き継ぎ先までを用意します。料金表や振替規則は別に参照できるようにし、迷った場合の折り返し文も付けて読み合わせます。

塾の料金だけ聞かれた電話でも、氏名や学校名を聞きますか?

料金の確認に必要な学年や受講回数から聞きます。氏名や学校名、連絡先を一律に求めず、折り返しや体験調整に必要になった段階で目的を伝えて確認します。

塾の問い合わせ電話への折り返し期限はどう決めますか?

受付時間と担当者の在席を踏まえ、具体的な日付・時刻を相手と確認します。結論が出ない場合の経過連絡も決め、期限と担当者を受付票に残します。

授業中に出られなかった電話は誰が確認しますか?

留守電と着信履歴の確認担当、代行担当、確認タイミングを教室で決めます。着信ごとに対応状況を残し、未完了の折り返しを引き継ぎます。

実際の保護者との会話をAIに入れてマニュアルにできますか?

この記事では実際の通話記録を使わず、個人情報を除いた教室規則と空欄の受付票で下書きします。氏名を番号に変えるだけでは個人が分かる情報が残るため、成績や苦情の実記録も渡しません。

塾講師のアルバイトでも電話対応をしますか?

社員や事務スタッフが受ける教室もありますが、授業の前後や面談中など、講師が電話を受ける場面はあります。講師は一次受けとして相手と用件、折り返し先を聞き、料金や成績の相談は教室長へつなぎます。勤務初日に電話機の使い方と名乗り方を確認しておきましょう。

塾講師が電話対応でやってはいけないことは?

料金や合否の見込みを推測で答える、教室長に「さん」を付けて伝える、何も言わずに保留にする、こちらから先に受話器を置く、の4つが代表的です。他の生徒や講師の情報も答えません。迷ったら「確認して折り返します」と伝え、期限を決めて担当者へつなぎます。

まず体験受付の例文と折り返し担当を決める

最初の一歩は、体験申込のトーク、聞き取りメモ、折り返し担当をひと組にすることです。教室規則からAIで下書きを作り、教室長が確認し、アルバイト講師と読み合わせます。使い始めた後は、未完了の折り返しを確認し、料金や振替の例文へ広げていきましょう。

※効果は事業者により異なり、成果を保証するものではありません。

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参考資料


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この記事を書いた人

株式会社AI-LEAP 代表取締役/AI開発とマーケティングで「売れ続ける仕組み」をつくる

新卒で出版取次大手の株式会社トーハンに入社し、出版社と全国の書店をつなぐ流通の現場を経験。「いい本でも、届け方ひとつで売れ行きが変わる」ことを肌で知る。独立後はフリーランスとして、改良メダカのオンライン販売を自ら立ち上げ、商品の撮影・販売ページ・発送・リピートづくりまでを一人で回した。並行して学生向けにWordPressのサイト制作講座を開き、「やり方を渡して、自分で回せるようにする」教え方を磨く。

その後はEdTech(教育×IT)領域のSaaS企業2社に、いずれも事業の立ち上げ初期から参画。幼児向け学習SaaSの企業ではカスタマーサクセスとして3年間、導入から活用の定着までを支える体制をゼロからつくり上げた。続いて、学校の先生の校務を支援するSaaSの企業でも、立ち上げ期のカスタマーサクセスとして支援の土台を構築。新規事業の最前線で「お客様が使い続け、成果を出せる仕組み」を設計してきた。

2026年、AI-LEAPを立ち上げ、AIを使った開発と集客で「いい商品を持つ会社が売れ続ける仕組み」づくりに取り組む。導入して終わりにせず、数字が動くところまで伴走する進め方は、この2社での経験が土台になっている。

自ら運営するD2C向けWeb集客メディアを30体以上のAIエージェントで4年間運用し、生活雑貨ブランドへの送客成果を21.7倍(2024年の月平均比)に拡大|外資系大手人材サービス企業で、エンジニア向けAI開発研修を企画から一社で担当|雑貨ブランドのInstagram・公式LINE運用、陶磁器メーカーの顧客管理アプリ開発など、食器・陶磁器・漆器・雑貨のものづくり企業を中心に支援

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